ある淫行教師の一生

再会

僕が生まれ育った区の小学校では、5年生と6年生の時に軽井沢にある区の施設に二泊三日の林間学校へ行くという恒例行事があり、この時に多くの子供は初めて親と離れての「お泊り」を経験することになる。

宿泊先では子供達がクラス毎に大浴場で入浴することになるわけだが、その時になぜか二日続けて副担任の若い男性教師が乱入してきた。

後日他のクラスの人から、“うちのクラスの入浴時にも二日続けて入ってきた”、ということを聞いた。

当時は特に疑問にも思わず流していたが、数年後その教師が男子生徒に猥褻ないたずらをして逮捕された、というニュースを目にした。

あぁ、そういうことだったのか、と全てが線で繋がった。

今にして思えば、全クラスの男子生徒の入浴を二日続けて堪能できたわけだから、少年好きな青年教師としては至福の時間だったことだろう。ただ、その後調子に乗りすぎて全てを失うことになってしまったのは痛恨の極みでしたね。

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そんな小学校生活を経て中学校へ進学したら、またもやそれっぽい音楽教師がいた。

彼はお気に入りの男子生徒を自宅に呼び酒を飲ませてたことは当時から生徒間の間では有名だったが、なぜか問題にはならなかった。

数年後、彼もやはり男子生徒に猥褻ないたずらをして逮捕された。

小中と続けてこんな教師と同じ時間を過ごしていたと思うとゾッとするが、当時の同級生と久しぶりに顔を合わせて飲みに行った時などは、必ず盛り上がる鉄板ネタとして重宝している。今頃どうしているのやら。

ちなみに中学校の音楽教師は既に故人で、最期を看取ったのは、ナントその教師宅に頻繁に呼ばれていたHクンだった。

東大医学部を卒業後医師となったHクンに、余命僅かとなったその教師から御氏名があり、最期を看取ったということだが、果たしてそんなこと可能なんですかね?これは人から聞いた話しなので真偽は不明だけど、もし事実だとすれば、あの教師としては思い残すことのない人生だったのではなかろうか。最愛のHクンに看取られたわけだから。

映画化希望。