1988年から1989年にかけて発売された、コロムビアレコード所属の女性アイドル歌手による、オムニバスアルバム4選。
当時は情報が少なかったので、この手のアルバムを買い逃さないようにするにはマメにレコ屋に通ってチェックするしかなく、果たしてこのシリーズはこれで全部なのか長年の疑問だったのだが、ネットで調べた限りだと、どうやらこの4枚で打ち止めだった模様。
ほとんどの曲がここでしか聴けない曲ばかりでそれだけでも貴重なのだが、このシリーズの最大のウリは、天才子役と言われた磯崎亜紀子の歌が聴けることでしょう。彼女はシングルデビューに向けてかなり具体的なところまで話が進んでたようだが、結局それは叶わなかった。激太りしてしまった為に延期になってる、なんて噂が当時あったけど、真偽のほどは不明。
彼女が守谷佳央理(元:X JAPANのToshi夫人)、増田未亜(イコちゃん仲間)と歌うCrystals「Da Doo Ron Ron」のカバーなんていう悶絶トラックもあったりするので、ガールグループ好きな方は、心の隅にでも記しておくといいかも。
で、今回僕がこのシリーズを取り上げたホントの理由は、白田あゆみが歌うこの曲が収録されているからです!
「2度目のラブ・ソング」
作詞:竜真知子、作曲:曽我泰久、編曲:京田誠一
出た、やっちん。
白田あゆみは大のやっちんファンだったらしいが、その思いに応えるかのように、やっちんもかなりの力作を提供しましたね。はっきり言って名曲ですよ、これ。
AメロからA'にかけては、松田聖子「裸足の季節」の譜割り、コード進行をかなり踏襲してますね。大サビは無く、最後はAメロの変形パターンでまとめる、という構成。この変形パターンのメロディー展開に、技を感じますね。
アレンジはやっちんじゃないけど一応言及しておくと、イントロはエレキシタール風のシンセで“なんちゃってフィラデルフィアサウンド”。ブレイク時にティンバレス&ボンゴ連打で、河合奈保子「夏のヒロイン」って感じ。むちゃくちゃな例えだが。
白田あゆみはレコーディングをすっぽかしたのが原因で引退に追い込まれた、なんて噂があるけど、なんとこの「2度目のラブ・ソング」は、引退後に歌入れしたらしいですよ。見た目は清楚なイメージなんだけどね。
短い期間だったけど、“やっちんに最も多く楽曲提供を受けた女性アイドル”*1という意味では、充実した芸能生活だったのではなかろうか。と、人の人生を勝手にまとめてみました。
*1:この曲以外にもあと2曲ある