ブライアンの全公演追っかけも、これで3回目。最終日は、ラスト1曲前の「Fun Fun Fun」で、“あと1曲で終わっちゃうよ”と思ったら涙がでてきた。本来ならば楽しいはずの曲なのにね。
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特に予備知識がなくても、『SMiLE』というアルバムの芸術性は、わかる人には十分伝わるとは思うけど、これほどサイドストーリーを背負ったアルバムというのも、そう無いわけで。そのへんの知識量によって、思い入れも様々でしょう。これまでの30数年間に、どれほどの“妄想『SMiLE』”が生まれたことか。
ブライアンの前で『SMiLE』の話題をするのは厳禁、という時期が長かっただけに、ライブで再現するということを聞いた時、誰もが耳を疑ったことでしょう。僕は、“ブライアンの本心”じゃなくて、“やらされているのでは?”、なんて当初は思っていました。しかし、昨年2月20日のロンドン公演初演直後、楽屋で震えながら“I did”と何度も呟いていた、というエピソードを聞いて、ブライアンが納得した上で、“オトシマエ”をつけたんだな、と確信した。
そして実現した、今回の日本公演。かつてのピリピリ感はどこへやら。文字どおり、“SMiLE”満面で歌うブライアン。特に名古屋公演では、“SMiLE”率が高かったですね。「Mrs. O'Leary's Cow」の時、炎のセットに触れて“アチチ!”なんておどけてみせるブライアンの姿を、誰が予想できただろう。もう完全に『SMiLE』はブライアンから解き放たれたんだな、ということを、あの“アチチ”が象徴してると思う。そう思うと、あれはただのギャグじゃなくて、意味深いことだったのかも。
既にファンにはお馴染みの、鉄壁のバンドを従え披露された『SMiLE』。観客は音の洪水に身を委ね、その圧倒的に美しくて複雑な音像に酔いしれた。そして目の前には笑顔のブライアン。
『SMiLE』が本来あるべき姿にやっと到達したんだな、と思った。
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MUSICIANS:
Brian Wilson | (vocals,keyboards,bass) | |
Jeffrey Foskett | (vocals,guitar,ukulele,percussion,whistles,hammer) | |
Darian Sahanaja | (vocals,keyboards,mallets) | |
Probyn Gregory | (vocals,guitar,keyboards,frenchhorn,trumpet,tannerin,banjo) | |
Nick Walusko | (vocals,guitar,bullhorn,eye-patch) | |
Nelson Bragg | (vocals,percussion,whistles,drill) | |
Jim Hines | (vocals,drums) | |
Bob Lizik | (vocals,bass) | |
Paul Mertens | (vocals,woodwinds,harmonica,whistles,keyboards) | |
Scotto Bennett | (vocals,keyboards,mallets,percussion,saw,guitar,drums) | |
Taylor Mills | (vocals,percussion,tool belt) |
STOCKHOLM STRINGS'N'HORNS:
Bjorn Samuelsson(今回は不参加) | (trombone) | |
Mikael Appelgren | (trombone) | |
Staffan Findin | (bass trombone) | |
Viktor Sand(今回は不参加) | (saxophone,flute,clarinet) | |
David Wilczewski | (saxophone,flute,clarinet) | |
Malin-My Nilsson | (violin) | |
Andreas Forsman | (violin) | |
Erik Holm | (viola) | |
Anna Landberg | (cello) | |
Emma Hammarstr | (cello) | |
Markus Sandlund(今回は不参加) | (cello) |
会場でお会いした皆さん、ありがとうございました(お会いした順。サイト持ちの方のみにて失礼)。
木戸涼さん、タケ21さん、ムネカタアキマサさん、島田@浜っ子さん、西東ノブさん、Andyさん
Special Thanks To:
tangoさん、Mさんファミリー、makomakoさん、w.kさん、Kさん
ライブレポート:1999年版、2002年版
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HMVのサイン会で書いてもらったサイン
“Wilson”の“Wils”までは、なんとか識別できるが・・・
タワーレコードのサイン会で書いてもらったサイン
そんな失礼なこと言ってはいけません
ブライアン・ウィルソン・バンド全員のサインをパンフレットに書いてもらいました。ダリアンは印鑑のオマケ付き。
スコット・ベネットから貰った彼のCD『the dotted line』(サイン入り)ほろ酔い気味だったとはいえ、スコット気前良すぎです。ブライアン、ジェフリー、ニックがコーラスで参加。「I Know There's An Answer」のカバーも収録。