曾我泰久 St. Valentine's Day LIVE with 野口(JABBA)久和

kzroom六本木 STB139 2010年2月11日 昼公演 14:00〜16:14、夜公演 18:30〜21:02
Guest:野口(JABBA)久和

昼の部の時、店内に入ってまず目がいったのが、ステージ上にセッティングされていたフルアコ(ES-135タイプ)。近くで見てみたらヘッドに“Burny”のロゴが見えたので、“これ義男さんに借りたな”と、ピンときましたね。夜公演の時に“義男から借りたギター”という発言があり、僕の推測は的中。たぶん、昨年の2月20日恵比寿リキッドルームで行われたライダー・チップスのライブのアンコールで義男さんが弾いてたのと同じギターだと思う。やっちんはこれをJCに繋いでマイク2本立てで出力してましたね。

やっちん曰く「なぜだろう?」もこのギターで録ったとのことだが、あの曲ではアームによる軽いビブラートが聴けるけど昨年の時点でビグスビーが外されていたので、レーコーディング後に今のブリッジに変更されたってことなんですかね。

野口(JABBA)久和さんをゲストに迎えてのジャズテイスト溢れるライブ、ということだったが、事前の予告どおり、戦後歌謡曲なども織り交ぜた選曲で、普段のやっちんライブと比べるとかなり異色なステージでした。

“ジャズ”というジャンルをどう捉えるかは人によって違うし、終戦直後などは、洋楽、または洋楽に影響を受けて作られた邦楽ポップスは全てまとめて“ジャズ”と呼ばれていた時代もあったらしいので、広い意味で考えれば、今回歌われたカバー曲の数々は全てジャズと考えても間違いではないと思う。

僕は80年代の終わり頃に、終戦から10年くらいまでの昭和歌謡曲をかなり研究したことがあって、それこそ服部良一先生は神様的存在。中でも霧島昇さんの「胸の振子」はフェイバリットナンバーだったので、これが歌われた時は夢かと思ったよ。*1そういえば、土居裕子さんに提供した「再見」も、“また歌ってほしい”みたいなこと以前書いたら実現しちゃったし。

今回のような選曲でJABBAさんのバンドとの共演が実現したら、と思うとワクワク感が止まらないが、このスタイルなら10年後、20年後でも可能なので、気長に待ちたいと思う。*2


セットリスト

01.One more kiss you!(昼公演)、秘密(夜公演)
02.The Swinging in The Rain
03.My Blue Heaven(私の青空) / Gene Austin , 榎本健一
04.In A Sentimental Mood〜Satin Doll(昼公演)、Caravan(夜公演) / Duke Ellington
05.イマジネーション・ブルー
06.にくめないのがニクイのサ
07.Lover Come Back To Me(恋人よ我に帰れ)/ ミュージカル「The New Moon」より
08.Get Out And Get Under The Moon(月光値千金)/ Paul Whiteman , 榎本健一
09.あなたとならば / 川畑文子
10.胸の振子 / 霧島昇
11.再見 / 土居裕子
12.Dear Friend
13.Virgin snow
14.ハダカノココロ
15.向日葵

アンコール

16.春風を誘うから
17.君の歌
※04のみJABBAソロ

***

余談だが、「2夜連続ドラマスペシャル・李香蘭」(主演:上戸彩)というドラマを見てたら、服部良一さんと李香蘭さんが初めて対面する場面で、「こちらが作曲家の服部良一さんです」と紹介された後に、「こちらはジャズ評論家の野口久光さんです」と紹介される場面があって、腰を抜かしたことがありますね。

野口久光さんは言わずと知れたJABBAさんのお父様でありますが、1983年大晦日レコード大賞の時、審査委員長を務めていた服部良一さんは、今自分の目の前で演奏しているThe Good-Byeのサポートでキーボードを弾いてる青年が、あの野口久光さんの息子さんだということを認識していたのだろうか?

李香蘭さんの半生を描いたドラマは沢口靖子さん主演の「さよなら李香蘭」というのもありますが、そちらは未見です。

さらに余談だが、僕は6歳の時に「3時のあなた」という番組のスタジオ観覧へ行くことになった母親にくっついてフジテレビまで行き生放送を見学することになったのだが、その時に司会をしてたのが山口淑子李香蘭)さんだったのです!。

最近になって、「あの時司会をしてたの誰だったんだろう?」と思って調べてみたら李香蘭さんということが判明して、また腰を抜かしてしまいました。

ちなみにその時のゲストは水原弘さんでした。

ということは僕が初めて生でみた芸能人は、李香蘭さんと水原弘さん、ということになりますね。

これはなかなかの経験でしょ?

*1:義男さんも“たのきん”時代、服部作品の「銀座カンカン娘」をカバーしたことありましたね。これについては近いうちにちゃんと書きます。

*2:その時は是非、衛藤さんも呼んで、タキシード姿で「Into Dreams」を歌ってもらうと嬉しさ倍増。