You're under arrest!

ブライアン・ウィルソンの「Smile Live」は大絶賛の嵐のようで、日本でも、“「ビーチ・ボーイズ幻の「スマイル」、37年ぶりに発表 ”なんて報道されていたりします。それを見て、“今度こそ、来日したら観に行くぞ!”なんて言ってる人もいるみたいですね。

だがしかし、“ちょっと待った!”、と、横ヤリを入れさせてもらっていいですかね?その、“今度こそ”って何?1999年、2002年の来日時は行かなかったってこと?その程度の“関心度”で「Smile」を聴きに行っても、はっきり言って楽しめないと思うよ。第一、「Smile」って発売されてないアルバムなんだよ?「G・V BOX」でその“一部”を聴くことはできるけれど、おぼろげにも、その全体像を掴みたいと思うならば、何十種類も流通しているブートレッグに手を出さざるをえない。そうやって何年にも渡って「Smile」の残骸を耳にし、妄想を膨らませてきた“ツワモノ”達が世界から集結した客層だったからこそ、先日のロンドン公演では大喝采を浴びたんだと思う。メンバーが消防士の帽子をかぶってる意味がわからない人に、いきなり「Mrs O'Leary's Cow」とか聴かせてもチンプンカンプンだろうから、大喝采にはならないよな。だからといって、“ブートを聴き込んでないヤツは来るな”とは言わないけど、せめて「G・V BOX」と「An American Band」くらいは押さえてね、と。まぁ、ガラガラの客席は寂しいもんね。

“ガラガラ”といえば、2002年の来日時は、ホント、客ながら辛かったよ。東京初日なんて、二階席のチケットを一階席に振り替えたりして、“t.A.T.u.状態”だったし。名古屋公演、福岡公演なんて、一階席すら埋まってなかった。福岡で、ブライアンが客電を点けるように指示した時は、心臓が張り裂けそうだった。もうあんなのはゴメンだよ。だから、“今度こそ”来てね。ちゃんと予習して。

萩原健太氏のロンドン公演レポート
http://www.ne.jp/asahi/45rpm/kenta/documents/smiletour.html

これ読んで、頭の中で9割方、妄想が固まってきたよ!