『Pet Bowl』 Brian Wilson

2000年9月24日にハリウッドボウルで行なわれた歴史的なコンサートを、ほぼノーカット(曲間で若干の編集有り)で収録した2枚組みCD。おそらく、会場の中間あたりの座席で録音したと思われる音で、近くも無く、遠くも無くといった感じ。限りなくモノラルに近いステレオで、昨今のオーディエンス録音物と比べて決して良い音とは言えない音質ですが、曲中での歓声や拍手もさほど目立たない程度で、鑑賞には十分耐えられる範囲だと思う。

Disc1の冒頭は、ヴァン・ダイク・パークス指揮のもと、“Pet Sounds Symphonic Orchestra”の演奏による、「ブライアン組曲」。続いて、ブライアン&おなじみのツアーメンバーによる演奏。昨年のツアーや『Live At The Roxy Theatre』には収録されていなかった「Let It Shine」が聴けるのが目新しいところ。

そしていよいよDisc2は、オーケストラ+バンドでの『Pet Sounds』完全再現!。「Caroline No」のあとのSEまでバッチリです。その後はオナジミのナンバーが7曲続いて感動のエンディング。

この日の会場には、盟友トニー・アッシャーの姿もあったらしく、Disc2の冒頭で、ブライアン自らMCで紹介してます。この時の観客の拍手が凄まじく、“わかってるファン”が世界中から集合したんだろうなぁ、という様子がうかがえます。ブライアンのテンションは尋常でなく、21世紀最初の初夏とウワサされている再来日(ウワサですよウワサ)まで、この状態を保って欲しいところ。

この音源を聴くと、つくづく会場に行けなかったことが悔やまれる素晴らしい内容。再来日時(しつこいけどウワサですよ)に、コレが再現されたら、ボクは前回同様、金縛り&号泣の日々となることでしょう。

あ~、なんでハリウッドボウル行かなかったんだろう....。ばか>オレ。