Jeff Beck


ギターを始めると必然的にギター雑誌も読むようになるワケだけど、まだリスナーとしても、プレイヤーとしても”初心者”だった頃、そこには聞いたことも見たことも無いミュージシャンばかりが載っていた。

「ロック・ギター名盤100選」とかの記事で、必ず上位に入っているのが、ジェフ・ベックの『ギター殺人者の凱旋』というアルバムだった(原題:Blow By Blow)。なんとも大袈裟な邦題と、ジャケット写真のカッコよさで、まずはこれを購入。しかし、”ちっともロックじゃないじゃん!”と、子供だったボクは思った。でもとりあえず買ったからには聴きこまないと。何度も聴いているうちに、”こんなふうに弾けるようになるワケないよな” と思いつつコピーに励みだした。なんとか半年がかりで、アルバム一枚を丸々コピー。とてもとても険しい道のりでした。

この人の場合、フレーズがどうとかいうよりも、音の表情が絶品で、”このフレーズにはこの音色しかない!”というトーンを作り出す。これに関しては、ロック界一と断言できる。

50歳を過ぎても全く老け込むことを知らないベック。新たな挑戦と探求心に満ちた姿勢は、世界中のギタリスト達に影響を与えつづけることでしょう。

永遠のギターヒーローの進む道は、誰にも予測不可能だ。