鈴木茜さんと「すんドめ」

kzroom本日は鈴木茜さん37歳の誕生日である。

とは言っても既に彼女は11年前に引退しており、その後一切メディアに顔を出していないので、今どこで何をしているのか全くわからない。僕が彼女の近況を詮索することもない。

しかし今でも彼女のことを頻繁に思い出すのは、その「身の引き方」にあるのかもしれない。

彼女は漫画「すんドめ」実写映画で、ヒロイン・早華胡桃役を4作に渡って務めたのだが、最後のほうは漫画の進行と実写版の進行がシンクロしてきて、彼女の引退と漫画の連載終了がほぼ同時期になるという、前代未聞の「メディアミックス引退」となったのです。

以下、「すんドめ」のネタバレありなので注意。

漫画のヒロイン・早華胡桃は最後に亡くなったかのような描かれかたをしたけど、明確に「亡くなった」という表現はしていなくて、その運命は読者の判断に委ねる形となったため、モヤモヤした気持ちのまま読了することになる。

その「モヤモヤ状態」の最中に早華胡桃役を演じた鈴木茜さんが引退したため、彼女の引退すらも(僕の中では)モヤモヤしてしまったのです。

漫画の中の早華胡桃と、それを演じた現実の鈴木茜が同時に僕の前から姿を消した。

こんな引退の仕方をした人が過去にいたのか知らないけど、僕にとっては非常にショッキングな出来事で、かなり長い間喪失感を引きずった。今でも彼女のことを頻繁に思い出すのはそのせいかもしれない。

作者の岡田和人先生は罪な終わらせ方をしたもんだが、今でもこの作品が大好きだし、鈴木茜さんの御多幸を願い続けていることに変わりはない。


映画初日のジャンケン大会で優勝して貰ったサイン色紙