結婚・休業までの聖子さんの日本武道館コンサートは、1982年以降年末開催が恒例になりつつあったが、1984年からは春にも行われるようになり、年二回開催という、今では考えられないスケジュールをこなしていた。
1985年春の武道館を最後に休業することになってしまったけど、もしもあの時結婚していなかったら、“年二回の武道館”を継続していたのかもなぁ、と、今でも時々考えることがある。
最後の武道館を含む「PRISM AGENCY」ツアーの千秋楽が東京の武道館ではなく大阪城ホールだったのは、あまりに突然の結婚・休業だったことの表れだと思う。
休業することが決まったうえでツアースケジュールを組むのであれば、普通は東京をラストにするハズだ。
「PRISM AGENCY」ツアーのスケジュールを組む段階では、まさかこれがラストになるなんて、スタッフも考えていなかっただろう。
NHKホールでのコンサートも1982年以降3年連続で行われていたが、休業により1984年の「Magical Trump」が最後になった。これについてもまた、もしもあの時結婚していなかったら継続してたのかもなぁ、と妄想してしまう。
そしてこの「Magical Trump」を最後に、現在に至るまでNHKホールでのコンサートは行われていない。
このチケットは主催元のキョードー東京本社で直接買ったけど、さすがにこの頃の聖子さんでNHKホールのキャパでは、10列目以内を確保するのは難しかったですね。それでも15列目だし、3年連続でNHKホールで見れたんだから、見れなかった人からすれば贅沢な話だ。
それにしても1984年の充実っぷりが凄い。ファンとして一番楽しかったのは間違いなく1984年ですね。それだけに悪夢の1985年との高低差が余計に堪えたわけです。
1984.9.8 NHKホール TOTAL TIME 1時間46分
セットリスト
00:introduction(イメージ映像の上映)
01:小麦色のマーメイド
02:一千一秒物語
MC1
03:SWEET MEMORIES
04:渚のバルコニー
05:星空のドライブ
06:AQUARIUS
07:セイシェルの夕陽
MC2
08:Sleeping Beauty
MC3
09:ピンクのモーツァルト
イメージ映像の上映
10:時間の国のアリス
11:流星ナイト
12:Je t'aime
13:青い珊瑚礁
14:時間の国のアリス(reprise)
MC4 バンドメンバー紹介
アンコール
20:Rock'n Rouge
21:Only My Love
オープニングと「ピンクのモーツァルト」の後に上映されたイメージ映像のBGMは「時間の国のアリス」のインスト。
このツアーはブラスセクションが参加しなかったので、どうしても音の薄さが気になってしまう。特に「星空のドライブ」のイントロのリフなどは、「クリスマスクイーン」の時の力強い演奏が強烈に印象に残っているので物足りなさを感じてしまう。本来のスタジオテイクに近いのは「Magical Trump」版のアレンジなんだけど・・・。ザ・コンソレーションが演奏してる「クリスマスクイーン」版がテレビ放送からカットされてしまったのは本当に残念。
あとコーラスも3人から2人に減ってしまったので、「一千一秒物語」の“バーンシュバン”も寂しい。こちらもテレビ放送からカットされてしまった「クリスマスクイーン」版(コーラス:コールアカシア)があまりにも素晴らしかったので、つい比較してしまう。
「セイシェルの夕陽」の前に、このツアーのみの導入部が追加されていたが、これは衣装替えの為の時間稼ぎ用。
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この写真は肌が白飛びしちゃって大失敗