極私的松田聖子エピソード集 part19

kzroom2016-03-01楽しかった1984年の締め括りは日本武道館で「GOLDEN JUKE」。

この「GOLDEN JUKE」ツアーで「Canary」を歌う時に聖子さんが弾いていたエレピが、友達がバイトしてたリース会社からのレンタルだったらしく、ツアー終了後に、“松田聖子が弾いたエレピが今うちの倉庫にある”との電話がかかってきた。

そこで“えーっ、じゃあ見に行く!”とか言うのもしゃくだったので、“へぇー”と、興味のない振りをしてしまった。今思えば、素直に見に行っときゃ良かったかもなぁ、とちょっと後悔。

聖子さんが貼ったと思われる林檎のシールが鍵盤に貼られたまま返却されてきたらしい。

***

「GOLDEN JUKE」のチケットは例によって、主催元のキョードー東京本社(青山)にて購入。

春に行われた「FANTASTIC FLY」での反省を踏まえて、初日のみアリーナ席、あとの2公演は後日金券屋にてスタンド席を購入した。

「GOLDEN JUKE」の時のように武道館で3公演やる場合、アリーナ、1階スタンド、2階スタンドで観るのがベストだが、結果的にアリーナ、2階スタンド×2になってしまった。なかなか思うようにはいかないもんである。


チケットを購入するために並んでいた時、先頭グループに向かってスタッフの人から口頭で、「GOLDEN JUKE」の公開ゲネプロが行われることが伝えられた。

そのチケットは本日のみ30枚発売するとのこと。勿論僕は購入した。チケットのデザインは武道館公演と同様で薄い紫のカラーだった。会場は藤沢にある体育館だったが、名称は忘れてしまった。

ゲネプロ当日、会場の最寄り駅に着いたら、改札の前でキョードー東京の人がメガホンで、“本日の松田聖子ゲネプロは中止になりました”と告知していた。その場でチケットの払い戻しをして、お詫びの品としてポスターを貰って帰宅した。

帰宅後ポスターを開いてみてみたら、既に持ってるやつだったので、がっかり感が増した。こんなことなら払い戻ししないでチケットを保管しておけばよかったと後悔。

ゲネプロ自体が中止になったのか、一般客を入れることが中止になったのか定かではないが、もしも予定通り行われていたら、僕のファン歴の中でも重要な出来事になっていたことは間違いないだろう。僅か30人の前で武道館ライブのリハーサルをしてたかもしれなかったのだ。

長年ファンをやってると良い事も悪いこともあるけど、最もがっかりした出来事の筆頭が、この“公開ゲネプロ中止”かな。


1984.12.15 日本武道館 TOTAL TIME 1時間43分

セットリスト ※印はテレビ未放送

00.Overture
01.赤いスイートピー
02.瞳はダイアモンド
03.Rock'n Rouge
04.真っ赤なロードスター ※
05.マンハッタンでブレックファスト
06.マイアミ午前5時
07.ピンクのスクーター
08.ハートのイアリング

羽田健太郎ピアノソロ(渚のバルコニー小麦色のマーメイドガラスの林檎

09.SWEET MEMORIES

MC1

10.Canary

MC2

11.いそしぎの島
12.真冬の恋人たち
13.パイナップル・アイランド(instrumental)バンドメンバー紹介 ※
14.チェリーブラッサム
15.裸足の季節
16.白いパラソル
17.秘密の花園
18.天国のキッス
19.風立ちぬ
20.チェリーブラッサム(reprise)

MC3

21.ボン・ボヤージュ
22.LET'S BOYHUNT
23.Dancing Cafe
24.夏の扉

アンコール

25.蒼いフォトグラフ

MC4

26.Only My Love


テレビ放送用の収録が行われたのは12月16日の昼公演だが、ネット上には“12月15日公演”という誤った記述が多い。動画サイトに挙がってる映像にも“12月15日公演”と記されているけど、当然あれは12月16日の昼公演の映像。

「真っ赤なロードスター」を休業前に歌ったのはこのツアーだけなのに、テレビ放送から唯一カットされた曲が「真っ赤な〜」というのは、何とも不運。

個人的に「マンハッタンでブレックファスト」は独身末期のライブ定番曲という印象が強いけど、「GOLDEN JUKE」と「Prism Agency」でしか歌っていない。なぜそんな印象を受けるのかというと、その二つのツアーはそれぞれ3回づつ観てるので、合計6回も現場で聴いていたから、ということに今更気が付いた。

「マイアミ午前5時」の前に「P・R・E・S・E・N・T」のイントロ、「ピンクのスクーター」の前に「Private School」のイントロが付加されていた。

オープニングから約40分間MCが無かったけど、これはかなり異例。最初のMCでは「Canary」の後の拍手をするタイミングについて入念なレクチャーがあったが、テレビ放送では当然カットされた。

SWEET MEMORIES」〜「真冬の恋人たち」はピアノ伴奏で羽田健太郎氏が参加。「Canary」は聖子さんもピアノを演奏。

12月15日公演の「真冬の恋人たち」のイントロで羽田さんが明らかに間違えたが、何事も無かったように進んだ。またこの曲はテレビでは途中までしか放送されなかったけど、曲の最後に羽田さんのピアノソロがあった。

バンドメンバー紹介は、通常聖子さんが事前に録音した音声で行われることが多いが、この時は謎の女性の声だった。

赤いスイートピー」、「瞳はダイアモンド」、「Canary」、「ボン・ボヤージュ」、「LET'S BOYHUNT」、「Dancing Cafe」は、実際にはフルコーラス歌われていたにも関わらず、テレビ放送時には、2コーラス目や間奏、サビのリフレインなどがカットされた短縮バージョンに編集されていた。


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