気まぐれOne Way Review(3)

グッP

高橋由美子『PEACE!』
最初に書いてしまうけど、これを取り上げたのも、やっちんがらみ。

「あしたも夢が見られる様に」
作詞:鮎川恵、作曲・編曲:曽我泰久

この曲は、1990年に発売されたやっちんの1stソロ『Yasuhisa Soga Vol.1』に収録されていた「星のファンタジー」に、鮎川恵さんが新たに歌詞を付けたカバーバージョン。アレンジもほぼ同じ。高橋由美子版のほうが、音に広がりがあってゴージャス感が高い。

この曲を作るにあたってヒントにしたと思われる曲を、一昨日のライブにおいて本人のボーカルで聴くことになるという、オレ的にはかなり大事件な出来事があって、やっちんの懐の深さを改めて思い知らされた。

ちなみに、高橋版の作曲者クレジットは“曾我”ではなく“曽我”。

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何で唐突にやっちんのソロ曲(しかもインディーズでの発売)がカバーされたのかな?、と思ったら何のことはない、このアルバムは川原さんのプロデュースなのでした。しかも、マスタリングエンジニアは川崎洋さん。“SPECIAL THANKS TO SHIGERU JITSUKAWA”なんて文字まで。グッバイと縁の深い人がこれだけ集まってるんだから、名盤なのも当然か。他の曲でも、ELO風あり、モンキーズ風ありの川原色満載で、かなりの気合を感じます。特に1曲目の「PEACE BOMBER」なんて、やっちんもビックリの、ごりごりジェフ・リン・サウンド。そこで僕が思いついた妄想仮説がこれ。

  • 『PEACE!』のサンプル盤がやっちんの元に届けられ、さっそくCDを聴いてみたら「PEACE BOMBER」でブッ飛んでしまい、眠っていたジェフ・リン魂が燃え上がり、勢いで作ってしまったのが、2ndソロ『Soga』に収録されていた「Carry On」。

発売順は、『Yasuhisa Soga Vol.1』(1990年)、『PEACE!』(1991年)、『Soga』(1992年)と、見事に一年毎になってるんだな。この3枚の関係性って、『Rubber Soul』→『Pet Sounds』→『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』みたいなもんなのかも。

という、大袈裟な妄想仮説を唱えてみましたが、どうでしょうか、やっちんヲタの皆さん?

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結局、高橋由美子をダシにやっちんのことばかり書いてしまいましたが、彼女については、また後日改めて書きます。

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おまけ:
「Carry On」は2005年に「Carry On 2005」として再レコーディングされ、ジェフ・リン度がさらにアップした素晴らしい出来に仕上がってます。これマジで必聴。