『The Definitive Collection』 Bay City Rollers


ローラーズのキラキラした名曲の数々が、20-bitデジタルマスタリングによって、我々の前に再び現れました。

以前発表されたCD-BOXは、一部“盤起し”の音源も含まれていたけど、こちらはオリジナルマスターテープからのリマスターで、音質3ランクアップと言ったところ。音質以外にも特筆すべきところは、「Keep On Dancing」のシングルバージョン(たぶん初CD化)でしょう。アルバムバージョンの方が派手なアレンジに聞こえてしまうのはボクだけ?「Dedication」も、シングルバージョンの収録で、冒頭のセリフはレスリーがとってます(アルバムの方はイアン)。これは、シングル発売が決定した直後にイアンが脱退してしまった為、急遽再録されたという経緯があったらしい(アヤシイ記憶を頼りに書いてます)。

ほぼ全活動期間をフォローしていて、ダンカン・フォール加入後の音源も収録しているのはウレシイところ。まさか「Turn On The Radio」が、この御時世にCDで聴けるとは.....。ライナー執筆者や編集者の、ローラーズへの愛情も強く感じられる、好編集盤。完全和訳付きの日本盤発売が待たれるところ。

ローラーズ及び、そこから派生したスコッティーズ、ロゼッタ・ストーンといったバンドがカバーしていた曲には、フォーシーズンズ、ラズベリーズ、ジャッキー・デシャノン、エーメンコーナー、モンキーズなどのナンバーも含まれていて、当時まだランドセルを背負っていたボクに、ポップスの洗礼を浴びせてくれました。ビーチ・ボーイズの「Dont' Worry Baby」を初めて聴いたのも、実はローラーズのバージョンが最初でした!。そういった意味でも彼等はボクにとって、とても重要な位置を占めているのです。ジミー・イエナーがプロデュースしてたとか、ニック・ロウが一枚噛んでいたとかいうことも後になってから知るわけだけど、そんなウンチク抜きにしても、彼等の楽曲は“ある世代”にとってエヴァーグリーンなのです。エリック&ウッディのソングライターコンビの再評価も期待したいところ(ホントに彼等が作曲してたかはわかりませんが)。

“The Most Complete Rollers Collection Ever !”