ジャケ買い百選

Nevermind

NirvanaNevermind

こんな超有名なアルバムを挙げて“ジャケ買いした”と言っても信じてもらえないかもしれないけど、ホントーに本当にジャケ買いだったんですよ、最初の出会いは。

たまたまフラッと入ったタワレコ渋谷店(勿論移転前)で、なんとなく目に入って。当然日本盤なんか発売される前の話しで。まだ輸入盤CDが、紙の長い箱に入って陳列されてた時代。

Nirvana”というバンド名は聞いたことあったような気がするけど、どんな音が出てくるのかもわからなくて。でもまぁ、ハズレでもいいや、このジャケットだし。ということで購入したんだと思う。陳列棚には3枚だけしかなかったことを、ナゼか鮮明に憶えてる。

で、帰宅して早速聴いたワケですが。1曲目の「Smells Like Teen Spirit」こそかっこいいなぁ、とは思ったものの、あとの曲はよくわかんねぇなぁ、というのが最初の感想だったと思う。それなのに、友達にこのアルバムを薦めて買わせてしまったり。その友達も、“1曲目だけはかっこいい”と言ってたっけ。

とりあえず買ってしまったものだから、なんとなく繰り返して聴いてるうちにジワジワと売れてきて、「Nirvana来日決定」の報が。公演当日、気が向いたら行ってみようかな、なんて呑気に考えてるうちに、このアルバムが全米1位になったりして、大ブレイク。気がついたら来日公演チケットはソールドアウト。まぁしょうがねぇだろう、と一度は諦めたものの...。

そしてやってきた1992年2月19日、中野サンプラザ。奇跡的にチケットを入手。

この日の公演は、音質抜群のサウンドボード音源のブートが出回ってるので、聴いたことある人も多いと思う。パジャマを着たカート・コバーンが、無表情で淡々と歌ってる姿が印象的だった。客は前列の一部を除いて、ほとんど棒立ち状態でした。というか、自分も含めて、どうしていいのかわからなかったんだと思う。最後は消火器をブチ撒けて、なんだかよくわからない状況の中、一時間でライブは終了した。

結果的に、その二年後にカートが他界してしまった為、“これを見逃したら一生後悔する”という予感が、悲しいことに当たってしまったワケですが...。

初めてタワレコで『Nevermind』のジャケットを見た日から来日公演までの数ヶ月間のことは、異様なほど鮮明に憶えてる。それは、このインパクトあり過ぎなジャケットの影響もあるんだろうな、と今になって思う。

ジャケ買い」というにはあまりに有名なこのアルバムだけど、ボクにとっては紛れも無い「ジャケ買い」であり、その後のいろいろな体験も含めて、実に思い出深い一枚でもあります。

http://www.hmv.co.jp/news/newsDetail.asp?newsnum=405160004