同じCDの複数買いについて何を思う

メンバーに責任はないAKB48の“握手券商法”を批判する声はよく聞くが、特典をエサに同じCDを複数枚購入させる商法として僕が最初に直面したのは、山下達郎だった。

1999年に彼が『ON THE STREET CORNER 3』を発表した際、発売記念のインストアライブが開催されたのだが、そこに入場する為の抽選券がCDに封入されていたのである。

当然のように、このライブを観たいが為にCDを大量に購入するファンが続出した。僕も勿論ライブは観たかったが、このやり方に納得できなかったので、CDは1枚しか購入しなかった。数日後訪れた渋谷の「レコファン」(中古CD屋)に、抽選券目当てで大量に購入されたCDが持ち込まれたと思われる未開封の『オンスト3』が山積みになってるのを見て、心底胸を痛めたもんである。結局この頃の一連の“エグい商売”がきっかけとなり、彼のファンを辞めてしまった。

以後10年間もの間、彼の音楽から離れていたが、昨年ファンに復帰。しかし今年発売された『Ray Of Hope』リリース時にも、またもや『オンスト3』同様の悪夢が・・・。

“当たるかどうかわからない抽選券”が封入されたCDと、“必ず握手できる握手券”が封入されたCD。

ファンを辞めるほど傷ついた経験がある身としては、AKB48の“握手券商法”は、批判するに値しない。むしろ良心的じゃん、とすら思う。

握手会には行ったことないけどね。