はてなダイアリーが選ぶ名盤百選

はてなダイアリー」利用者間でのリレー形式によるディスクレビュー企画、「はてなダイアリーが選ぶ名盤百選」用に文章を書きました。せっかくなんで、こっちにも転載しておきます。

kzroom2003-08-18

Todd Rundgren『Something/Anything?』

“「はてなダイアリー」参加者が各々の心の名盤についてリレー方式で語っていきながら、はてなダイアリー独自の名盤セレクションを作成しよう”、という企画が進行中で、ボクのところにバトンがまわってきました。

リスペクトしている「はてな」内の企画、しかもnaubooさんからの御指名、ということで、喜んで参加させていただきます。

***

さてと。ボクで30人目ですね。ざっと過去29名様の選んだ名盤群に目を通してみましたが、なんとバラエティーに富んでること。今のところ、定番の「サージェント・ペパーズ~」も「ペット・サウンズ」も入ってないじゃないですか。じゃあオレが...、とも思ったけど、いずれどなたかが取り上げてくれるだろうからパス。

で、ボクからポール・マッカートニーブライアン・ウィルソンを除いたら、あとはこの人しかいないでしょう。ということで、必然的にトッド・ラングレンさんに御登場願いました。

トッドで何か一枚、と訊かれたら、迷わずこれを薦めますね(二枚組みだが)。“ひねくれポップス”、なんて言われることも多いトッドにしては、ビギナーにもすんなり入りやすい曲が多いと思うし。なんといっても、一曲目が「I Saw The Light」だもん。普通コレでガツンと来るでしょ。こんな素敵な曲を作った人が実は変人だった、ということに気付く頃、あなたはもうトッドの虜です。

この二枚組みの大作は、1972年に発表された、ソロとしては3作目にあたる作品。アナログ盤で言うところのA面~C面が、トッド一人による“完全ワンマンレコーディング”。残るD面が、ゲストミュージシャンとの一発録りセッション、という構成になってます。

トッドと言えば、“宅録ミュージシャンの草分け”みたいに言われることも多くて、ボクも当初はこの“完全ワンマンレコーディング”パートばかり聴いていたものだけど、近年になって、セッションパートの面白さがわかってきた、というか。この“リラックス感”が、いいんだよね。もしも二枚組み全曲を一人でやってたら、全て聴き終わった後の“ほのぼのした充実感”は無かっただろうな。この“魔法が詰まった大傑作”の締めくくりとしては、絶妙な選択だったのではないか、と、今にして思う。

もう何百回聴いたかわかんないけど、これからも、“ガツン”ときたり“ほのぼの”したりしながら、このレコード(またはCD)をターンテーブル(またはCDトレイ)に乗せ続けるんだろうね。

2002年の秋にトッドが来日した際、このアルバムのジャケットにサインをしてもらいました(画像参照)。我が家の家宝です。

***

つーことで、お次はどなたにバトンを渡そうか考えた時、真っ先に思い浮かんだのが、「華コレクション」のミムさん。はっきり言って大ファンです。今回この件で初めてコンタクトをとったのだけど、快く引き受けてくれて感謝してます。

ではミムさん、はりきってどーぞ。