80'sアイドルヲタを自認している者として、本田美奈子.さん死去について触れないわけにはいかない、ということは重々承知だったのだが、事が重すぎてどうも気が進まなかった。
本日無事に告別式も済んだということで、今の心境を含めた、彼女に纏わる思い出話でも書くよ。
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実は彼女の所属事務所社長T氏宅とボクの実家はご近所だったりするのだが、デビュー前後の時期、その社長宅に居候してたんですよ、彼女。なもんだから、コンビニとかで度々顔を会わせたりもしたりして。まず第一印象は、月並みだが“顔小せー!”。
そうこうしてるうちにデビュー。毎朝6時代に、TBSテレビで日音提供の5分番組が当事あって、毎朝毎朝「殺意のバカンス」のPVが流れるわけですよ。“また今日も「殺意のバカンス」か〜”とか思いながら洗脳されてしまい、レコード購入。
いきなり変拍子のイントロだったり、音程の取りづらいメロディーラインだったりして、アイドルのデビュー曲にしちゃ異色すぎるこの曲(作曲:筒美京平)。“京平さん、またイジワルな曲作ったなぁ”というのが正直な感想。しかし、言い方は悪いけど、“新しいオモチャ”を手に入れた子供のように、その後京平さんは彼女を使って遊びまくるワケですよ。“これでもか”、“こんなのどうだ”みたいに。その挑戦に見事に応えてた彼女は、天晴れとしか言いようが無かった。
秋元康が主導権を握るようになってからの曲は、正直あまり好みじゃなかったな。ゲイリー・ムーアとかブライアン・メイが絡んできたりワイルド・キャッツやったりしてた頃には、もうだいぶ興味も薄れてしまった。そういえば、居候してた社長宅の近くで彼女のタレントショップがオープンしたのも、ちょうどこの時期だったと思う(現在そのお店の跡地には居酒屋の「白木屋」が入ってる)*1。
ミュージカルに活動の場を移して以降は、もう完全にノーチェックだった。コムビアレコードに移籍してたのも、今日知ったくらい。ボクにとって本田美奈子とは、やっぱ一年目かな。
そんなボクが選んだ彼女のベストソングは、「青い週末」。ハート型のレコードのヤツね。レコード棚にしまうと奥に行っちゃって取りづらくなるんだよな、アレ。
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彼女の全キャリアを追ったワケではないので、とてもじゃないけどボクには、“ファンでした!”なんてヌケヌケと言える資格はない。でも、彼女のシングルが発売されるのが待ち遠しい日々を送っていた時期があったことは事実だよ。
ホント月並みな言い方しかできないけど、心から冥福を祈ってる。
悔しい。